【評価・本音レビュー】ドラゴンクエストトレジャーズ ドラクエファン以外は買うべきではない理由

ゲーム

ドラゴンクエスト11に登場するカミュとマヤが主人公の外伝が発売された。

ジャンルはトレジャーライフRPGとのことで全く新しいドラクエ作品になっていた。

初めて発表された時はモンスターズかダンジョン系かどちらかと予想されたがまさかの新ジャンル。

実際遊んでみるとドラクエファンは楽しめると感じたが、
それ以外の人にはとてもじゃないがお勧めできないと感じた作品だった。

他のレビューを見ても賛否両論あったので自分が実際にプレイして思ったことをありのままに伝えたい。

良かったところ

何度でも遊びたくなる”お宝探し”

本作のジャンルはお宝ハントRPG
その名の通り、お宝を発掘するため、広大な世界を走り回って探索する。

そしてお宝を発掘して拠点となるはじまりの島へと無事持ち帰ることができればお宝ゲット!そしてお宝ハンター団のトレジャー総額というものが上がっていく。

お宝の探し方はコンパスを使用して方角を確認し、お宝が近づいてくると再度コンパスを使用。
すると仲間モンスターの視点でお宝の場所が視認できるビジョンというものが使え、それをたよりにお宝を探し当てていく。

お宝探しとしてやることはこれだけ。

正直単調でこれ自体に面白さはない。
じゃあ、なぜ面白いのか?

お宝の内容がドラクエシリーズにまつわる物ばかりだからだ。

例えばシリーズ通して登場する装備品であったり、それぞれのナンバリングのイベントで登場した特殊なアイテムだったり、キャラクターの銅像だったりと、今までドラクエを遊んでいる人ほど楽しめるようになっている。

あーー、そういえばこういうのあったよね」とか

このモンスター苦戦したなぁ」とか

ドラクエシリーズの思い出があればあるほどお宝探しの楽しみが増していく。

そしてお宝の数も700を超えるという大ボリュームで収録されている。

コンプリートしようとするととてつもなく時間がかかるのでコレクター癖がある人はいろんな意味でたまらない仕様になっている。

本作はお宝探しの行為自体は特に楽しいと感じなかったが、お宝がドラクエシリーズにまつわるものばかりなので鑑定時の中身が判明する瞬間はかなり楽しい。

ドラクエファンは間違いなく楽しめるし、
お宝ハンター団の価値がお宝を手に入れるたびに数字としてぐんぐん上がっていくのはレベル上げをついついしてしまう感覚に近く、ドラクエトレジャーズはやればやるほど味が出てくるスルメゲーだった。

“ドラクエらしくない”斬新な戦闘システム

本作の戦闘は今までのドラクエシリーズにはなかった全く新しいゲームシステムになっている。

まず本作はカミュかマヤ(変更可能)と仲間モンスター3匹のパーティで構成されている。
仲間モンスターは自由に編成でき、フィールド上に存在する敵モンスターをスカウトすることで仲間にすることができる。
ここはちょっとモンスターズっぽい。
しかしモンスターズのように配合して新しいモンスターを生み出すことができないし、仲間モンスターは細かい指示など全くできない。
基本的に仲間はオートで戦う。

仲間モンスターの戦いの最中、プレイヤーが行えることは短剣による近接攻撃をするか、パチンコで遠距離攻撃&遠距離支援をするかの二択。

しかし本作のカミュマヤの短剣攻撃はかなりしょぼっちく、球を節約したい時以外は遠距離攻撃をするのが効果的だろう。

パチンコの玉の種類はかなり豊富で、ドラクエ本編の魔法を使い分ける感覚でパチンコ玉を切り替えていく。

モンスターによってメラ弾やヒャド弾を切り替えて効果的にダメージを与えたり、バイキルト弾やピオリム弾で仲間モンスターの補助をしたり、ホイミ弾で回復をしたりと割とできることの幅が広い。

あくまで主役はモンスターで、その補助をするのがカミュマヤといった感じだった。

ここまで聞くと敵にダメージを与えるにしても仲間モンスターを補助するにしても球を命中させなければならないことからエイム能力が問われるのではないか?と思うかもしれないがそんなことは一切なかった。
パチンコを構えてRLボタンどちらかを押すと自動的にエイムがあわせてくれ、動くと勝手に追ってくれる。
FPSのようなゲームが苦手な人でも遊べるようなっている点はさすがドラクエ。

モンスターを主力にプレイヤーは遠距離からその支援をするようなバトルシステムはドラクエ以外でもあまり見ないようなものになっている。

個人的にモンスターズや不思議のダンジョン系にしておけば安牌だっただろうにあえてこの挑戦的なゲームシステムを採用したことは評価するべきだと思った。

悪かったところ

あってないような無味無臭ストーリー

主人公はドラクエ11に登場した人気キャラのカミュとマヤ。
本作はこの二人が海賊の雑用としてこき使われていた子供時代のお話となっている。
ドラクエ11では陰鬱な過去っぽい描写がされていたが本作は子供向けっぽいゲームデザインなこともありその辺はマイルドに表現されているので胸糞感はなかった。

・二人が海賊船から逃げ出して辿り着いたとある島の遺跡で見つけた短剣によって異世界に飛ばされてしまう。
・飛ばされた世界は竜の大地という複数の浮島が点在する世界。
・そこにある始まりの島を拠点とし、二人でお宝ハンター団を結成。
・全く新しい地でお宝探しの大冒険が繰り広げられていく…

あらすじとしてはこんなものでここから他のお宝ハンター団との因縁だったり、その地の伝承の話だったりが展開されていくが正直あってないようなものなのでストーリーを期待している人はその点注意。

ドラクエ11でカミュとマヤが好きだった人はこの二人の掛け合いなど楽しみにしてたかもしれないがそれもほとんどなかった。
プレイヤーが操作してない方のキャラクターは拠点で待ちぼうけしているだけなので正直まともに絡むのはゲーム開始時とラストくらいだった。

ストーリーとか重要視する人は買わない方がいいかと思う。

モンスター少なすぎ

クリアするだけなら15時間ほどでクリアできる。
クリア後にお宝コンプリートなどやりこむならかなりの時間がかかる。

しかし本作はボリューム不足感が否めない。
登場するモンスターの種類があまりにも少ないからだ。

本作のゲームシステムでは仲間モンスターの特技を生かしてフィールド探索を行うといったものを採用しているためそれに伴ってモンスターの数も少ないのだと思うがそれにしてもといった感じ。

新しいフィールドに行っても見知ったモンスターの色違いしか出ないので仲間にする気が起きなかった。(本来このゲームの肝であるはず…)

新規ipなので仕方ないところもあるのかもしれないが凄い急いで作り上げた感を感じてしまった。
お宝をアホみたいに増やすならモンスターを少しでも補充して欲しかった。

まとめ

本作は人気キャラカミュとマヤが主人公のトレジャーハントRPGで他には無い挑戦的なゲームになっていた。
正直なことを言うと正当にモンスターズシリーズで作って欲しかったが、
これはこれで「まあアリかな?」と思えるほどのクオリティに仕上がっていたのは流石だった。

本作は誰にでもお勧めできるゲームでは無い。
このゲームを楽しめる要因がドラクエシリーズを遊んだことがあるという前提になっていると感じたからだ。
逆にドラクエファンであれば楽しめるような内容になっているので、普通のドラクエに飽きた人などにお勧めしたい。

このトレジャーズシリーズの次回作があるかはまだわからないが光るものはあったので次回作で化けるかもしれないと可能性を感じた作品だった。

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